4番バッターを外からばかり取りたがるのは馬鹿な人事の特徴
手挙げで「4段階飛び級昇進」も。中外製薬、奥田社長語る手応えと課題 | Business Insider Japan 2025年1月から手挙げによる人事異動を取り入れた製薬大手の中外製薬。奥田社長が、7月までに社員の約2割から応募があったと www.businessinsider.jp 【序章】外を見る前に、社内を見ているか? 企業が人材を求めるとき、多くは外部に目を向ける。求人を出し、転職市場に出る人材を探し、優秀そうな履歴書に期待をかける。だが、その前に“社内”を見たことがあるだろうか。 近年は、中外製薬のように、社員の「手挙げ」によって異動を可能にするジョブポスティング制度を導入する企業も増えてきた。社員自らがキャリアを考え、選ぶというこの流れは、年功序列を前提とした日本型人事への反省として歓迎される動きだ。 しかし、それでもまだ一歩足りないと私は考える。 それが「 社内スカウト制度 」である。 【第1章】社内スカウトとは何か──公募よりも“仕掛ける”仕組み 社内スカウトとは、部署や事業部が、社内にいる人材を見定めて ピンポイントで声をかける制度 だ。公募が「待ち」の姿勢なのに対し、スカウトは「攻め」だ。さらにいえば、これは社外からの中途採用の“社内版”とも言える。 人材データベースを整備し、スキルや実績、志向性などを可視化すれば、部署側はより正確に必要な人材をスカウトできる。 そして、ただ声をかけるだけではなく、 条件提示(報酬や役職など)を含めて交渉の余地を持たせる ことがポイントになる。 【第2章】スポーツに学ぶ配置戦略──まずチーム内から補う この発想は、スポーツの世界では当たり前だ。 試合でポジションが空けば、まずはチーム内の選手をコンバートできないかを検討し、それでもダメならセカンドチーム(2軍)、それでも足りなければ外部から移籍補強という順番が一般的である。 企業も同じではないか。 すでに社内文化を理解し、意思決定の癖や空気を知っている人材のほうが、圧倒的に立ち上がりが早い。外部から来た人が活躍できないことがあるのは、能力の問題ではなく、 文脈の不一致 であることが多い。 例として、サッカースペインリーグのFCバルセロナもかつて、自前の下部組織(カンテラ)出身者を主軸に据えていた。なぜなら、独自の戦術「ティキタカ」を体現するには、その...