日本の「アマチュア人事」で国際競争に勝てるわけない
経費を湯水のように消費…大企業が毎年30人の大学生を採用するのにかかる「桁違いな予算」|資産形成ゴールドオンライン
■ 若者を育てることが目的化してしまった日本企業
「採用のゴールは何人採用したかではなく、何人が戦力として定着したか」。ある採用論の記事は、まさに本質を突いていた。だが、そこで語られていたのは、「毎年30人の新卒を採用」「1人あたり100万円のコスト」という、大企業の“新卒偏重”の現実だった。
定着を重視するならば、なぜ新卒でなければならないのか? なぜ育てることが前提なのか?
そこに見えるのは、「若者を育てて使う」こと自体が目的化してしまった構造である。
本来、育成は成果を出すための手段にすぎない。だが日本企業ではそれが“正道”とされ、キャリア人材の活用や即戦力の登用は例外扱いになってしまった。
■ 待機戦力に目を向けないアマチュアな構造
日本には、活かされていない人材が多数存在する。たとえば、氷河期世代や育児・介護が一段落したミドル層、地方の有資格者など、「すぐにでも戦力になる待機人材」は豊富に存在する。
にもかかわらず、日本企業は「若さ」や「社風に合うか」といった曖昧な基準で採用を行い、彼らを見ようとしない。これは、まさにプロではなく“部活”のようなアマチュア市場の特徴だ。
■ プロフェッショナル市場との違い
欧米の労働市場では、キャリアは“資産”であり、成果と報酬が明確に結びついている。
スポーツ界でも、経験豊かな選手ほど高く評価される。年齢よりも実績。これがプロ市場の基本原理である。
それに対し日本では、
年齢・社歴重視
「空気を読めるか」が選考基準
転職回数=マイナス評価
といった、非合理な評価軸が根強い。この状態では、実力主義の世界で太刀打ちできるはずがない。
■ キャリアを評価できない国の末路
キャリアとは、「何をやってきたか」「何を実現したか」の積み重ねであり、評価されるべき“実績”だ。
しかし日本では、
実績より年功
能力より忠誠
評価より社内の空気
が重視され、プロとしての価値が認められにくい。結果的に、優秀な人材が見過ごされ、市場も企業も競争力を失っていく。
■ 結論:「育てる」ではなく「見極めて迎える」労働市場へ
採用の本質とは、「人を集めて育てること」ではなく、「必要な人材を見極め、適切に迎えること」だ。
それができてこそ、はじめて労働市場は“プロ”として機能する。
日本は今、アマチュア構造のまま、グローバル経済という“プロの舞台”に立たされている。
人材はいるのに評価できない
経験者が活きる仕組みがない
キャリアの価値を測る物差しが未整備
こうした状態では、いくら表面的なDXやAI活用を進めても意味はない。
市場の構造そのものがプロフェッショナルでなければ、経済全体も勝負にならない。
日本が変わるべきは、「育てること」に安住する企業文化ではなく、「誰を活かすか」を見抜ける採用構造である。
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