「女性だから」という理由だけでの登用はやめておけ、差別的でもある

 

女性管理職「3割以上」11.5% 東海4県過去最高 :地域ニュース : 読売新聞

1. 数字がニュースになる時代に思うこと

「女性管理職3割突破」──こんな記事を目にするたびに違和感を抱く。もちろん、その背景には国が掲げる数値目標や、ESG評価、ダイバーシティ経営の流れがあることは理解している。数字の意味は、社会の進捗を測る一つの物差しとして、ある種必要なのだろう。

しかし、それでもなお問いたい。

「女性が何割になったか」は、本質的な議論なのか。

管理職であるかどうかは、能力の有無によって決まるべきであって、性別によって揺らいではならない。だからこそ、ただ数値を並べるだけの議論には、一定の理解を示しつつも、明確な距離を取るべきだと考えている。


2. 欧米のアプローチと日本の立ち位置

ヨーロッパでは、ノルウェーやフランスをはじめとする国々が、法律で女性取締役のクォータ制度を導入してきた。また、アメリカではNFLから始まった「Rooney Rule」が、企業の幹部候補者選定プロセスに影響を与えている。

これらの制度は、能力がない女性を無理に登用するための制度ではない。 むしろ、能力があるにも関わらず候補にすらならない状況を打破するためのものだった。

  • 男性中心の人事構造(いわゆるオールド・ボーイズ・クラブ)

  • ネットワーク偏重の登用文化における女性の排除

  • 無意識のバイアス(育児や継続性への不安など)

  • 昇進に必要な経験を積めない(花形プロジェクトへの不参画)

つまり、女性が活躍できないのは"能力がないから"ではなく、能力を評価される機会すら与えられていなかったからである。

日本でも女性活躍推進法やコーポレートガバナンス・コード、東証の開示要請などが進んでいるが、これらは本来的には必要のない制度であり、過渡期の矯正措置に過ぎない。目指すべきは「女性が何人いるか」ではなく、「誰が正当に評価されたか」である。

欧米主要国の比較(2023年)

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共通しているのは「能力ある人が候補に上がれない構造」を是正しようという意識である。


3. ジェンダー平等とアビリティ評価の混同

「平等」はしばしば「結果の均等」と誤解されがちだが、本来は「機会の平等」を指す。結果として何割昇進したかは副次的なものであり、無理な数値合わせは逆差別や実力主義の崩壊にもつながりかねない。

本当に評価されるべきは、アビリティ=能力である。


4. 市場と能力の関係──スポーツやエンタメからの示唆

能力主義がシビアに機能するのが市場にさらされる世界だ。スポーツやエンタメでは、観客動員・興行収入など明確な指標が評価に直結する。

たとえば男子サッカーと女子サッカーの年俸格差も、視聴率やスポンサー料などの市場価値によるものだし、モデル業界では女性の方が高い収益を生んでいることもある。

要は、性別ではなく価値を生み出す力が評価される──それが健全な市場の原理だ。


5. 仕事における性差と適性

業種ごとの性別比には傾向はある。

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しかしそれは「傾向」であって「制限」ではない。能力に応じて誰でも適材適所で活躍できる社会こそが望ましい。


6. 日本が目指すべき方向性

欧州のような強制型ではなく、日本は能力本位・透明性重視の路線で進むべきである。

  • 登用プロセスの明文化と可視化

  • 評価基準の透明性

  • 育児や柔軟勤務による不利の排除

  • プロジェクト配属機会の平等

無理に“女性を増やす”のではなく、評価が正しければ自然に多様性は生まれる


7. 日本に残る「機会を奪う構造」

  • 金融が女性起業家に冷淡

  • 育児・介護によるキャリアの中断で不利

  • 「どうせ辞めるだろう」というバイアス

これらは制度というより文化的な壁であり、“空気”が機会を奪っている。
機会がなければ、能力は証明できない。だからこそ、評価制度と並行して職場文化そのものを問い直す必要がある。


8. 結論──ジェンダーではなく、アビリティで選べる社会へ

性別ではなく、能力で評価される社会──それが目指すべき姿である。

  • 機会は性別に関係なく平等に

  • 評価は成果と適性に基づいて

  • 結果的に女性が増えても問題ではない

大事なのは数ではなく中身。「ジェンダーではなくアビリティ」こそが、健全な社会の基準になる。


詳しく読む↓
女性管理職はジェンダーではなくアビリティで評価する社会へ(2025.9.24)

他にも読む↓
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